ドローンが普及した今日では、これまで撮影が不可能であった美しい風景や映像の撮影が可能となりました。非常に隔離された場所や徒歩ではたどり着くことが困難な場所などの撮影が可能になったことで、これまで以上に優れた写真や動画を手に入れるられるようになりました。それは時として、特別な場所の発見にもつながっています。

ドローンによって撮影された印象的な写真を以下にまとめました。これらの写真には撮影に関する特別な撮影秘話があります。どのような写真なのかを正確に理解するために、写真を何度かじっくりと見る必要があるかもしれません。また中にはあなたを驚かす写真もあるでしょう… 特に5枚目の写真にご注目ください。この写真は、今にも崖から滑り落ちそうな航空機の様子を写し出しています。(幸運にも乗客は全員無事でした)また、 動画もありますので、ぜひご覧ください。

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1. ガリバーの大冒険

犯罪集団の一員であったジミー・ボイル氏は殺人の罪で有罪判決を受け、スコットランド・グラスゴーのバーニー刑務所に収監されていました。収監中の彼は芸術に目覚め、巨大な芸術作品のデザインを練ることで刑務所での日々を過ごしました。彼は1976年にこの作品の構造を練り始め、出所後にガリバーという作品名の全長30メートルにもわたる人物像の彫刻を完成させました。作成当時、この作品はヨーロッパ中で最も高いコンクリート製の彫刻であったと言われています。

この作品は残念ながら、2011年に取り壊さましたが、それまでの何十年もの間、写真のように草原に横たわり、まるでガリバー旅行記の一場面のようでした…

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2. 中国の大渋滞

中国の人口は約14億人です! これほどの人がいれば、世界で最悪の交通渋滞が発生することも安易に想像できます。この写真では、 約50の料金所がフル稼働しているにも関わらず、車両の列が延々と続く様子がはっきりと分かります。

ちなみに、中国国内で記録された史上最悪の交通渋滞は2010年に観測され、それは12日間も続きました。

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3. シルバードーム

アメリカンフットボールチームのデトロイト・ライオンズがフォードフィールドという新しい競技場へ本拠地を移転するまで、このシルバードーム競技場がチームの本拠地でした。全盛期にはこの競技場で、スーパーボウルを含む多くの主要なイベントが開催されました。エルビス・プレスリーがここで演奏をしたこともあります。

2009年にこのスタジアムは、改装されることを目的として新しいオーナーにより購入されました。しかし、その計画は実現されず、写真のように老朽化した状態が何年も続きました…

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4. モンサンミッシェル

ユネスコ世界遺産に登録されているモンサンミッシェルはフランスで最も有名な場所のひとつです。ノルマンディー地方の美しい小島に建てられたこの修道院は、西暦8世紀から続く伝統的な建築物です。

修道院は干潮時にのみアクセス可能な土地にあります。何世紀もの間、モンサンミッシェルはその立地から無敵の要塞のように守られて来ましたが、長い歴史の間にはイギリスにより何度か占領されそうになった歴史を持っています。

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5. ペガサス航空 8622便

2018年1月の初めに、トルコのアンカラを出発したペガサス航空の国内線 8622便が、トラブゾンの空港で滑走路から滑り落ちるという事故がありました。この事故は一歩間違っていれば、大惨事となっていたかもしれません。

着陸しようとした際、適切に滑走路に着陸することができず、黒海に面する崖へと滑り落ちてしまいました。事故の原因はエンジンの故障によるものでした。この写真を見ると大事故のように見えますが、奇跡的にも、搭乗者168人全員無事でした。

驚くの写真はまだまだ続きます。9枚目の写真にご注目ください!きっと、高層ビル街をこんな角度から見たことはあまりないはずです。

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6. モリソンの採石場

カナダのモリソン湖の採石場でダイビングを楽しむ人が、その上空にドローンを飛ばし、この美しい写真を撮影しました。この美しく澄んだ水をたたえる湖は、カナダでも有数のダイビングスポットとして知られ、水中の視界は夏は約8メートル、冬は約30メートルと言われています。

この湖の底には、この航空機の他にもいくつかの難破船が沈んでいます。ダイビングをより面白くするために、何年も前に飛行機や船が沈められました。ここはウォータースポーツの他、お祭り、キャンプ、そしてバンジージャンプを楽しむ場所としても有名です。

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7. 巨大なピンクのウサギ

イタリア北部のピエモンテ地方の草原に、巨大なピンクのウサギが横たわっています。少し哀れな姿のこのウサギ、まるで今にも息が途絶えそうな表情をしています。これは「ウサギ」という作品名の芸術プロジェクトで、全長約 60メートルもあります。2005年からコレットファヴァの丘の上に横たわっています。

このウサギは何十人ものお年寄りの手により、ピンク色の毛糸を編んで作られました。ここを訪れる人々はウサギの周りを散歩したり、上に登ってのんびり日光浴をしたりするそうです。

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8. シベリアのミール鉱山

第二次世界大戦終結後の1948年、いくつかのダイヤモンドを有する地層が発見され、そこにミール鉱山が生まれました。鉱山は2004年に永久的に閉鎖されましたが、それまで50年近くに渡り操業されていました。その間、 毎年何百万カラットものダイヤモンドが採掘されました。

閉鎖される直前、採掘されたダイヤモンドを輸送するのは大仕事でした。深く掘られた採掘場の底から、ダイアモンド鉱石を運び上げるには、2時間以上も慎重にトラックを運転する必要がありました。鉱山は深さ525メートル、直径は1,200メートルにも及びます。これは今日、人工的に作られた世界最大の採掘跡地として知られ、観光地になっています。

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9. 香港の高層ビル

この写真に写るのは、香港の建物のほんの一部です。この地域は、世界で最も密集した高層ビル街として知られています。とても印象的な写真に見えますが、この写真は香港の住宅市場が抱える問題を浮き彫りにしています。

香港は世界で4 番目に人口の多い都市で、700万人以上の人が住んでいます。住宅への需要が非常に大きく、需要を満たすためにアパートはますます小さくなり、限られた土地のために建物が高層化しています。それと同時に住宅価格もどんどん高騰しています。

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10. ロータス寺院

インドの首都、ニューデリーの端に、ロータス寺院という美しい建築物があります。これは地域のバハーイ教の信仰の中心となる寺院です。白い大理石の建物は蓮の花をモチーフにして設計され、9つの美しいプールと庭園に囲まれています。

毎年、350万人以上の人々がここを訪れ、世界で最も来訪者の多い建築物の一つとして知られています。

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11. パナマシティ沖のシュモクザメ

アメリカフロリダ州のパナマシティービーチの浜辺で釣りをしていた男性。リールを巻きつづると、なんとシュモクザメがかかっていました。

上の写真がその証拠なのですが、この写真がなければ人々はこの話を信じることはなかったでしょう。男性がシュモクザメを針から放そうと苦労する様子が分かります。最終的にシュモクザメは針から解放され 、へと戻って行きました…

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12. ニューオーリンズのシックスフラッグス遊園地

2005年8月まで、 ニューオーリンズのシックスフラッグス遊園地は人気のテーマパークでした。2000年にオープンした遊園地はとてもアクセスの良い場所に位置していました。

しかし、ハリケーン・カトリーナの上陸で事情は一変しました。カトリーナは観測史上最も破壊的なハリケーンの1つになり、1,530億ドル以上の損害をもたらしました。ハリケーンによって発生した洪水により、遊園地はほとんどが水に覆われました。写真の通り、大きなジェットコースターとアトラクションの上部だけが水の上に浮かぶ状態になりました。結局、敷地の80%以上が失われ、その後このテーマパークは閉鎖されました。

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13. アメリカ、アリゾナ州の飛行機墓地

荒涼としたアメリカのアリゾナ州では、特別な「墓地」を見ることができます。この廃車置き場は第二次世界大戦後に設立され、 約4,000機の破損した航空機が置かれています。

ここは世界で最大級の破損航空機置き場です。米国南西部は湿度が低く金属が腐食しにくいため、残骸の保管に理想的なのです。

この基地では、これらの廃棄処分となった航空機から取り出した部品を再利用することにより、平均して年間約5億ドルを米軍、政府、その他の「顧客」に返却しています。

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14. 聖フランシスコ大聖堂

イタリアのウンブリアにある、この大聖堂の建設は1228年に始まりました。ドローンで撮影されたこの写真には、その大聖堂が浮かび上がるように写し出されています。

この聖フランシスコ大聖堂は丘の上と丘の地中に建てられている2つの教会で構成されています。これはイタリアで最も重要なキリスト教の巡礼場所の一つであり、2000年にユネスコ世界遺産に登録されました。

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15. 世界で最大の鳥の巣の1つ

この鳥の巣は、アフリカのナミビアとボツワナの間のカラハリ砂漠の近くにあります。世界で最も大きい鳥の巣の一つとして知られています。

この「巣箱」は何百羽ものハタオリドリの住み家で、小枝、草、そして綿で作られています。ハタオリドリはアフリカ南部の乾燥した地域に住んでおり、一つの巣を何年もの繰り返し使用します。一つのコロニーは何百羽もの鳥で構成され、巣の内部はいくつもの通路で結ばれています。

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16. ハンツビルのホラー・ピエロ

2016年、世界中でホラー・ピエロに仮装することが社会現象となりました。ホラー・ピエロとは、他人を怖がらせることを意図として怖いピエロの格好をし、街を歩き回る人たちを指します。

このホラー・ピエロが出没するようになったのは、1990年代の初め。ホラーミステリー小説家として知られるスティーブン・キング氏の著書 『It』が映画化された後でした。この映画のリメイク作品が2017年に公開されると、アメリカとカナダを中心に、ホラー・ピエロの出没事例が激増しました。上の写真に写る、ハンツビルのトウモロコシ畑のホラー・ピエロはその一例です。この写真はドローンによって撮影されました。

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17. 巨大キリスト像

ブラジル、リオデジャネイロの街を見渡すように立つ、コルコバードの丘のキリスト像はとても有名です。毎年多くの観光客が訪れ、その足元でキリスト像の写真を撮影します。

しかし、上の写真はドローンによって真上から撮影されました。この世界的に有名な「救世主」も、この角度から見ると随分違って見えるものです。

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18. グアテマラシティの巨大な陥没穴

2010年、熱帯暴風雨アガサが南米グアテマラのグアテマラシティで大混乱を引き起こしました。とある集合アパート住宅の全棟がすっぽりと巨大な陥没穴の中に沈んでしまったのです!

嵐による豪雨により、この集合住宅の下の地面が歪み、幅約20メートル、 深さ約30メートルに渡り地面が陥没しました。グアテマラシティでは近年、豪雨により地面が不安定になっており、土砂崩れや地面沈下が頻繁に起きています。この写真もドローンによって撮影されました。大きくぽっかり空いた穴の大きさが良く分かります。

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19. プーケット沖の体長3メートルのワニ

この体長3メートルのワニの写真は、タイの観光地、プーケットでドローンを使って撮影されました。プーケットの沖合は、通常このような爬虫類が生息する場所ではありません。

ワニは河口近くにある湿地帯に生息しています。おそらく、満潮によって湿地帯から海へと出やすい状況であったので、海まで出てきてしまったのではないかと考えられています。

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20. ベトナムのアヒル家畜農家

毎年、約3,000万羽のアヒルがベトナムで飼育されています。 アジア諸国ではアヒルの肉や卵を食べる習慣があるため、アヒルの飼育が盛んで、農家にとっては貴重な収入源となっています。

上の写真はトゥイホア市を流れる川の上空で、ドローンを使って撮影されました。何百羽ものアヒルに囲まれている家畜農家の人の様子がよく分かります。

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21. ニューヨーク州、スタテンアイランドにある船の墓地

大都会ニューヨークのダウンタウンからそれほど離れていない場所に、巨大な「船の墓場」が存在します。

1930年に最初の船がここに運ばれて来て以来、90年近く経った今、泥だらけの浅い水の中に約100艘の半分腐食した状態の船が置かれています。これらの船はスタテン島の海岸で、時の流れと共にゆっくりと錆び続けています。

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22. ハリケーンハービーがヒューストンに猛威を振るう

上の写真は、ハリケーン・ハービーがアメリカ、テキサス州、ヒューストンで猛威を振るった時の様子です。とある住宅街が洪水に見舞われました。

道路は濁った水完全に覆われています。この住宅街の被害はまだましな方です。この破壊的なハリケーンによって生じた損害は、およそ1,200億ドルと言われています。

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23. 米国カリフォルニア州での史上最悪の火災

2017年、アメリカ、カリフォルニア州で発生した山火事が近隣の都市、サンタローザに大きな混乱を引き起こしました。この火災はカリフォルニア州内で発生した火災の中でも史上最悪の火災として歴史に名を刻むこととなりました。

強風に煽られ、壊滅的な炎の海と化した火災でしたが、死亡者が22人で済んだのは奇跡と言ってもよいでしょう。ドローンによって撮影された上の写真では火災を免れた木はたった一本で、少なくとも5,500棟の家屋と建物が、わずか数時間のうちに全焼しました。

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24. ドバイのスカイライン

人口320万人のドバイは、アラブ首長国連邦で最大かつ最も人口の多い都市です。上の画像は、ドローンを使って撮影された近代的な建物と街のスカイラインの様子です。

中東で最も重要なビジネス拠点の1つとして知られるこの街は、砂漠の真ん中に突如として現れる都市としても知られています。

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25. ほど良く安全な距離を保つ魚の群れ

こちらは、海洋生物の生態をとても良く描写したドローンによる写真です。

写真中央のサメを囲む魚の群れが、ほど良く安全な距離を保ち、弱肉強食の世界で生息している様子を写し出しています。

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26. ベリエッサ湖の「穴」

アメリカ、カリフォルニア州のベリエッサ貯水池を上空から見ると、この「秘密の滝」の様子がよく分かります。

この穴はダムの水量を調節するために人口的に作られたものです。大雨の後などに、この穴から水を排出し、ダムが溢れるのを防いでいます。その様子はまるで排水口に流れる水のようです。

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27. 風車からの見事な景色

このオランダのドローンは面白い瞬間を撮影するのに成功しました。このドローンは海岸地帯に広がる農地の上空を飛行中に、風車の上で日光浴を楽しんでいる人の姿を撮影しました。

この男性、まるでそこが普通の場所であるかのようにリラックスした様子で座っています。しかし、この風力タービン部分は、地上、なんと約100メートルの高さです!
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28. 観光船とクジラ

メキシコで、クジラの観察を目的としたツアーボートが観光客を乗せて出発しました。この幸運な観光客たちがクジラと遭遇した瞬間をドローンが見事に捉えました。

この巨大なクジラは、この小さなボートの直ぐそばに静かに現れ、船上の人々を大いに驚かせたそうです。ボートが転覆することなく、無事に戻れた観光客にとっては記念すべき一枚となったことでしょう。

この写真リストに載る、素晴らしい写真の数々を下記の動画にまとめました。このビデオでもう一度、素晴らしい画像をお楽しみください!