犬は感覚が鋭いことで知られていますが、ほとんどの場合、その能力は飼い主を悩ませることになってしまいます。これは、1匹の忠犬が、飼い主の命だけでなく、彼女の子供の命も救ったという特別な物語です。

Alhanna Butler / Facebook

イギリスで古風で趣のある生活を送っていたアルハンナとリッキー夫妻は、新しく迎え入れた秋田犬のケオラが、自分たちの生活に大きな影響を与えるだけでなく、一夜にして有名になってしまうとは想像もしていませんでした。

1. ファミリーライフ

牧歌的な生活を送っていた二人でしたが、残念なことに不妊に悩んでいました。夫婦はしばらく妊活を行っていましたが、思うようには行きませんでした。

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この辛い期間に、アルハンナさんは不妊のストレスを和らげるため、穏やかでとてもかわいい犬に頼ることにしました。しかし、タイトルからもわかるように、この夫妻の状況は変化しようとしていました。

2. はじまり

何ヶ月にもわたって、期待はずれの検査結果が続いていましたが、ようやく望んでいた結果が判明し、二人は大喜びしたそうです。アルハンナさんはついに赤ちゃんを妊娠し、事態は好転しているようでした!

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リッキーとアルハンナはすぐさま家庭モードに入り、ベビー用品やベビー服など、「赤ちゃん」という言葉がつくものは何でも買い揃え始めました。そんな準備に追われていた二人が気づかないうちに、子犬に異変が起こっていたのです!

3. 行動の変化

穏やかだったケオラの様子がおかしくなったのです。いつもおとなしかったのに、突っついたり、鳴いたりするようになり、何時間もアルハンナのお腹に鼻を押し付けたがるようになりました。そして、彼女はいつもアルハンナのすぐそばで寝ていました。

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アルハンナは、ケオラに何が起こったのかわかりませんでした。ケオラのとる奇妙な行動を無視することにしましたが、それが間違いだったとすぐに気づくことになります。実は、ケオラは信じられないほど重要なことを伝えようとしていたのです。

4. 順風満帆

一方、アルハンナの妊娠は順調に進み、彼女は母親になることを心待ちにしていました。しかし、ケオラの様子がだんだんおかしくなってくると、それを無視できなくなってきました。

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その時点では、二人ともこの行動の変化をアルハンナの妊娠と結びつけてはいませんでした。しかし、夫婦でさえもまだ察知できないような警告サインを、ケオラは気づいていたのでした。

5. 突然の変化

ケオラは一日中、アルハンナの周りをウロウロ動き回るようになっていました。自身のことや欲求には無頓着で、以前にはなかったようなアルハンナへの愛着を感じているように見えました。

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数週間が経ち、アルハンナの妊娠が進むにつれ、ケオラはますます不安になっているように思われました。普通の犬だったケオラに何が起こっているのでしょうか?

6. 原因不明

妊娠18週目、アルハンナは突然背中に鋭い痛みを覚えました。歩くのもままならないほどの強い痛みでした。生まれてくる子どもへの影響を心配したリッキーは、彼女を急いで病院へ連れて行きました。

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奇妙なことに、医師は何の異常も発見できませんでした。医師はアルハンナに、赤ちゃんの重さが体に負担をかけているため、背中の痛みに苦しんでいるのだと言いました。それは合理的な診断で、日常的に起こりうることと考えたので、夫婦は家に戻りました。

7. 友人と家族

アルハンナが帰宅するとすぐに、ケオラは警戒心を強めて鳴き、アルハンナに懇願しているように見えましたが、忠実な子犬が何を伝えようとしているのか、彼女にはわかりませんでした。彼女が友人や家族に話すようになって初めて、その答えがわかりました。

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アルハンナさんはFacebookにログインし、自分の状況について投稿しました。するとすぐに、ケオラの本能に耳を傾けるようにとの説得が殺到しました。医者が異常を見つけられなくても、ケオラは現実に問題を感じ取っていたのでしょう。

8. さらなる検査

インターネット上には眉唾物の意見や混乱させるような答えが溢れていましたが、アルハンナさんの母親が毅然とした声で彼女の背中を押し、自分の健康問題についてもっと詳しく検査するように説得しました。

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そして、別の医師のもとで検査を受け、その医師からは「被害妄想だ」と告げられてもなお、母親のおかげで、ケオラの行動は偶然ではないと信じることができたのです。

9. 検査結果

一連の検査の結果、アルハンナは案の定とても深刻な健康問題を抱えており、しかも命に関わるほどだということがわかりました。彼女は、腎盂腎炎を発症していたのでした。

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これは一刻を争う病気でしたが、アルハンナの場合早期に発見できたのが幸運でした。これにより、彼女と生まれてくる子どもの安全が確保されました。彼女はすぐに抗生物質の投与を受け、腎臓の損傷を回復させるために必要なあらゆる治療を適切に受けました。

10. 呆然

腎臓病を治療しないままでは、早産や低体重児出産といった母体や胎児の合併症を引き起こす可能性があるので、適切に医療機関を受診することが重要です。

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しかし残念ことに、この病気は通常妊娠中におこる症状と誤診されることが多く、最後まで治療を受けられないことが多いのです。そのためケオラは、医師が気づく前から感染症を知らせて、アルハンナの命を救ったのかもしれません。

11. 新米ママ

幸いなことに腎盂腎炎の治療はとても簡単で、母子に負担をかけることはありません。アルハンナは数週間にわたり内服薬を服用し、健康を取り戻しました。

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驚くことに、アルハンナが回復すると同時に、ケオラも回復したのです!日を追うごとに、ケオラは以前の性格を取り戻していきました。そして、アルハンナがリンカーンという名の男の子を出産したとき、ケオラは完全に落ち着きを取り戻していました。

12. 順応

これで終わりではありません。ケオラはアルハンナを病気から守っただけでなく、リンカーンにも同じことをしたいと考えていたようです。ケオラは素晴らしい犬になっていました。

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アルハンナが息子と共に病院から帰ると、すぐにケオラは新しい人間の友人に夢中になりました。まるで、リンカーンとアルハンナがどれだけ危険と隣り合わせだったかを、ずっと知っていたかのように。

13. 目を光らせる

ケオラは、生まれたばかりのリンカーンとできるだけ多くの時間を過ごしました。また驚くほど丁寧に赤ちゃんと接していました。毎晩の授乳やオムツ替えの際、両親と一緒に起きていたこともありました。

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ケオラは体格がよくパワフルですが、リンカーンを抱っこしたり、外敵から守ったり、さらには自分自身のせいで傷つけないようにと、リンカーンとの接し方を熟知しているように見えました。

14. 強い絆

アルハンナとリッキーは、当初はケオラをリンカーンのそばで長時間過ごさせることに若干不安を感じていました。二人はケオラを監視していましたが、ケオラはすぐに小さな人間の友人を見守るのにふさわしいということを証明しました。

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驚くことに、リンカーンはケオラに全く怯えていませんでした。リンカーンは、ケオラが側にいるとすぐに眠ることができ、ケオラはリンカーンがうたた寝しているときにキスをするのが大好きでした。まるで自分の子犬のように接していたのです。

15. 新たな日課

今はケオラとリンカーンは、アルハンナとリッキーと一緒に近所を散歩するのが大好きです。ケオラは、アルハンナがリンカーンに服を着せているのを見ると、遊びに出かける時間だとわかって大喜びして飛び回ります。

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リンカーンがパジャマを着て遊んでいるときも、ケオラは一緒にいます。ほとんどの犬はこのように振舞う忍耐力がありませんが、このフォトジェニックな写真を見てください。彼女は最高の友人と一緒に写真に映ることを何よりも喜んでいます。

16. 完璧なふたり

ケオラとリンカーンは、まさに切っても切れない仲。この笑顔を見てください。リンカーンにとって、4本足の友人の隣に座ること以上にすばらしい場所はありません。

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アルハンナとリッキー夫妻は、サウスヨークシャーで一緒に幸せな生活を送っています。彼らにはたくさんの友人がいますが、リンカーンが彼らの世界に加わったことで、彼らの社会的な活動のすべてに連れて行くことができるようになりました。近所の人たちもリンカーンのことが大好きです。

17. 感謝

アルハンナは、愛犬がいなかったら自分はここにいなかったと実感しています。彼女は最近受けたインタビューで、「長い間、治療を受けていなかったので、これまでに見たことのないような最悪の症状でした」と語っています。

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さらに、「イギリスで私の他には1人しか罹患していない、抗生物質耐性菌に感染していました。医師によれば、もしこれ以上放置していたら、私も息子も死んでいただろうとのことでした」と述べています。

18. 人々の反応

ケオラの物語と飼い主への愛情は、すぐさまSNSで広まりました。リンカーンとアルハンナを守ろうとしたこの忠犬の行動について触れた人々は、私たちも含めてみな満面の笑みを浮かべていました。

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何千人もの人々が、彼らのストーリーに「いいね!」を押したり、シェアしたりして、ケオラと家族の両方のため愛のこもった動画を作ってくれました。夫妻は、さまざまなニュースチャンネルに招待され、インタビューなどを求められることもあったそうです。

19. 守護天使

アルハンナは、ほぼ毎日のように、命の危機に瀕したことを考えています。ケオラの直感が正しかったことが信じられないのです。もし最初の医師の言うことを信じていたら、彼女は生きていなかっただろうと思うと。

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ケオラはまさにこの美しい家族の要であり、彼女はいつまでも大切にされるでしょう。この出来事がケオラにとって最初で最後のヒーロー物語になるといいですね。そして、他の4本足の友達のように、たくさんの犬を抱っこしたり、公園でののんびりした日を楽しめるようになることを願っています。

20. 犬の本能

ケオラが素晴らしいのはもちろんですが、特に犬にはこのような生来の素晴らしい本能があることを指摘しておきたいと思います。アルハンナは、それを無視しなくてよかったと思っています。

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何か笑顔になれるような事柄を見つけなければならないご時世ですが、なんとも素晴らしく心温まる話です。この話を教訓にして、今夜は特別にいつもより長くペットを抱っこしたり、ハグしたり、キスしたりしましょうね。